零時館
ライブ日記

T-SQUARE LIVE

六本木スイートベイジル STB139
2000/11/24 19:30〜

NHK 『セッション505』を除けば、ユニット化してから初めてのライブ。メンバー交代の度に感じる期待と不安を抱きつつ、食事をして開演を待つ。ハンバーガープレートはボリュームがあって、肉もいいのを使っていてうまい。ちなみに、4種類のチーズのピザもオススメ。値段は割高だけど、場所柄、仕方がない。

T-SQUARE: 安藤まさひろ(G)、伊東たけし(Sax, EWI, Flute)
サポート: 則竹裕之(Dr)、村上聖(B)、河野啓三(Key)

01 ???
02 FRIENDSHIP

まずは則竹さんが登場し、おもむろにドラムを叩き始める。つづいて、村上さん、河野さんが次々に現れ演奏し始めたところで、安藤さん、伊東さんが登場。T-SQUARE にしては珍しく、ジャムセッション風な感じで一曲目(曲名忘れた)が始まった。つづいて、新譜の1曲目でありタイトルナンバーである「FRIENDSHIP」。アコースティックな感じが心地よい。安藤さんのギターは『WATER COLORS』を思い起こさせる。ベースもエレクトリックながら、太くてしなやかな音がする。木造家屋の梁や大黒柱のような感じだ。

ここで簡単なメンバー紹介。MC 担当は伊東さん。でも息が上がっていて大変そう。SAX 奏者は MC には向かないようだ(笑)。安藤さんはじっと静観。「助けてあげたいけど、しゃべるの苦手だから」と言いたそうなふうだった。

03 SHERYL
04 PAIN IN MY HEART
05 MOON ON THE MOON

「SHERYL」ではバックのキーボードのサウンドが光っていた。サポートでありながら独自色をどんどん出している。則竹さんのソロがあったが、気のせいかちょっと勝手が違うよう。もっとも聴いていたこちらが CD の GREGG BISSONETTE のイメージを引っ張っていたせいかもしれない。「PAIN IN MY HEART」は、サックスのサウンドがどこか「CAPE LIGHT」風だった。CD ではそうは感じなかったのだけれど。つづいて NASA での交信のようなボイスが流れ、「MAN ON THE MOON」へ。はじめて伊東さんのソプラノを聴く。でも高音がちょっと苦しそう。まだ慣れていなさそうだった。

ここで改めてメンバーが各自マイクを持って自己紹介。おっ、そういえば、安藤さんが眼鏡をかけている。近視用か、それとも… (^^; 。村上さんは、意外と陽気な人だった。SQUAREもずいぶんコピーしたそう。でも、そのイメージはあまり引きずっておらず、独自のサウンドを確立しているように思う。則竹さんは相変わらず。河野さんはそれに輪をかけてシャイな人だった。ステージ慣れしていないせいもあるかもしれないが。伊東さんは、マイクを持つととばすとばす(苦笑)。危ない発言も多かったなぁ。総理になったら今の森さんどころじゃないかも (爆) 。

06 BELIEVE IN YOU (?)
07 UNEXPECTED LOVER
08 DAYDREAMS
09 宝島

「BELIEVE IN YOU」(曲名自信なし)では、安藤さんのギターソロがしぶい!こういうのもっと聴きたいなぁ。でも、全体的にソロは短い。これまでの T-SQUARE でもそうだったがさらに顕著になった気がする。ジャズにおけるソロの感じではなく、ロックやポップスでのソロの立場に近い。「UNEXPECTED LOVER」はひさしぶり。伊東さんの泣きのサックスがしっくりくる曲だ。「DAYDREAMS」では、タイミングがずれていたのが気になった。ほんのちょっとなんだけれど。息があわないというか。年末ライブの終わり頃にはきっと解消されているんだろうけど。「宝島」はのびやかな EWI サウンドが気持ちいい。やっぱり伊東さんだ、と思う。

10 IN THIS TOGETHER
11 SAFALI
12 TRAFFIC JAM
13 RADIO STAR

穏やかな曲が続いた中盤から一変して、ロック調の曲でもりあがる終盤へ。「IN THIS TOGETHER」ではキーボードが忙しそう!やっぱり T-SQUARE のキーボード奏者は、ちょっとしたセッションをやるような感覚ではついてはいけないだろう。キーボードに限らず、サポートとはいってもある程度メンバーが固定せざるを得ないんじゃないだろうか。「SAFALI」はなんかちょっと CD とは雰囲気が変わっていた。カチッとした感じ。つづいて、あの本田さんの代表作の一つ「TRAFFIC JAM」を伊東さんが挑戦。でも、さすがにキツそう。いかに本田さんのテクニックがすごかったかよく分かる。そして本編最後は「RADIO STAR」で締めくくり。ベースにエフェクトがかかっていたのかな。伊東さん、ソロは EWI に替えてサックスで。「BIG CITY」風な感じだった。

ENC.1-1 MAYBE TOMORROW
ENC.1-2 DAISY FIELD

アンコール一曲目は和泉さんが書いた「MAYBE TOMORROW」。テンポが早めで、これもちょっと雰囲気が変わっていた。つづいてこちらも和泉さんの曲「DAISY FIELD」。2曲ともピアノがちょっと苦しい。和泉さんのあの華麗なピアノを期待するのが無理なのだろうけれど。考えてみると、CD の「MAYBE TOMORROW」で BILL BRENDLE が和泉さん風のサウンドをいとも簡単に弾いてのけてしまったことはすごいことなのかもしれない。

ENC.2-1 FROM TANJAVUR
ENC.2-2 MAKE IT STONED

2回目のアンコールは宮崎さん時代の曲。全体を通して、満遍なくいろんな時代の曲をやろうという意気込みが見えた。「FROM TANJAVUR」は伊東さんが EWI で吹きはじめ、SAX に持ち替えた。途中で EWI に戻らなければいけなかったのに、それを忘れてて、あわてて持ち替えて苦笑していた。終盤のギターとキーボードのソロの応酬が良かった。そして、「MAKE IT STONED」。安藤さんのロック魂というか、ギター小僧ぶりが見られるので、好きな曲だ。この曲にも伊東さんのサックスが良く合っている。

ここで盛り上がっちゃって、メンバーが下がって客電が付いても拍手は鳴り止まない。5分ぐらい続いた後、メンバーが再登場。伊東さんが「懲りもせず」と言って、この曲。

ENC.3-1 TRUTH

最後の最後に総立ち。気がつかなかったが、それまでずっと座って聴いていた。T-SQUARE のライブとしては珍しいこと。でも、じっくり聴けてよかったと思う。安藤さんの目指していた方向性にあっていたんじゃないかな。でも、立てば立ったで、やっぱり手を振り上げる聴衆。これはこれからも変わらないのかもしれない。もっとも、「TRUTH」をやることがこれから減っていくような気もするが。

元メンバーがゲスト出演するかも、と期待していたが、それはなかった。新たな出発という意味では、それはそれで良いことだったのかもしれない。でも、逆にその点では、今回則竹さんを起用したのは、どうかな、とも思う。確かに、今回聴いたときも則竹さんのドラムはシックリくるなとは思ったが。でもあえて他のドラマーを採用する冒険がほしかった。


E-mail : reijikan-kanshu@hotmail.co.jp
ライブ日記に戻る
ホームへ戻る