アメリカには映画に対するアカデミー賞のように、テレビ番組に対してエミー賞がある。日本の番組が海外部門で受賞されたり、日本で放映されているアメリカのドラマで受賞されることもあったりして、耳にすることも多い。ただ、実際にどのように賞が選ばれているものなのか、よくは知らないので、これから言うことは的をはずしているかもしれない。
で、何がいいたいのかというと、表題にもあるとおり、日本にもエミー賞のような、テレビ番組を評価する賞が欲しい、ということだ。文部科学省主催の芸術祭といった、芸術として番組を評価する賞はある。たしか、ドキュメンタリーとか教育番組を評価する賞もあったはず。いずれにしても、それらはほとんどの場合、シリアスなものが好まれる。しかも、連続ものではなく、一本ものばかりだ。
しかし、実際にはエンターテインメントとして楽しむ番組の方が圧倒的に多い。いまのところ、日本にはそれらを評価する賞はない。連続ドラマとか、バラエティーとか、歌番組とか、アニメとか、すぐれた番組はいくらでもある。主観的に具体例を挙げてみると、「ビューティフル・ライフ」「鬼平犯科帳」「ミュージック・フェア」「笑っていいとも」「SMAP×SMAP」「エヴァンゲリオン」等々。もちろん、すでに高視聴率や長寿番組化することで世間での評価を受けているともいえる。しかし、それでもこれらが何も表彰されないのは不思議だ。
じゃあ、なぜそういう賞がないのか。だれも創ろうとはしなかったのか。そんなことはないと思う。やはり、一番の問題は資金的なものだろう。資金をバックアップしてくれそうな団体なり個人なりがいないと、難しいのかもしれない。それから、できればメジャーな存在にするために、表彰式をテレビで中継して欲しいところだが、他局の番組の宣伝となるためにどこも中継しないだろう。しかし、それでも、どこか割を食ってくれるようなところがないだろうか。