「青列車？」と思って原題を見てみると THE BLUE TRAIN とある。「なぁんだ、ブルートレインか」と思ったが、「THE」がついているので、固有名詞。日本のブルートレインとは違うんですね（日本の方がモデルにしたのだろうけど）。
今回は、ポアロ物にしては推理小説というよりも、冒険＆恋愛小説に近い感じだ。キャザリンがその主人公。クリスティーが主人公に据える女性はいつも知的な印象がある。今回もそうだった。キャザリンが長い間いたところがセント・メアリ・ミードだということを考えると、ミス・マープルの若い頃なのじゃないかと勘繰りたくなる。
同じ探偵を使っていても、今回のように脇役に回るという作り方は面白い。最近のマンガで同じようなものを読んだことがあるが、すでにこの時代 (1928年!) からこの手法がとられていたとは。