プレゼンテーションソフトは使えるか？

ここ数年、学会やセミナーでプレゼンテーションソフトを使った発表を見ることが多くなった。しかし、見るたびに思うのは、ソフトを使うメリットは何だろう、ということだ。確かに見た目はきれいだ。それに、直前まで修正できるのもいい。どうしても動画を出したいときもビデオを使わずにすむ。しかし、それらメリットを生かしている人は少ない（多くの人はむりやりメリットを生かそうとしているような気がする）。逆に、デメリットのほうが目に付く。以下に箇条書きにしてみよう。

• 接続するためのコンピューターを持参する必要がある。いくらノート PC が軽くなってきたとはいえ、OHP シートよりは重い。研究室内のセミナーなら良いが、出張時にノートを持っていくのはちょっとつらい。VAIO C1 や Liblette ぐらいならいいんだけど。

• 最近はマシなったが、プロジェクターへつないでも画面が映らないことがある。その場合に備えて、OHP も用意しておかなければならない。だったら、OHP だけでいいじゃないか。

• 複数の人が使う時は、出番が来るたびにつなぎなおさなければならない。あらかじめ休憩時間に全員の接続チェックが必要となる。また交代の度に時間をとる。

そうすれば、発表者は出力ファイルを CD に焼いて、その CD 1 枚を持ってくるだけで済む。接続の問題はなくなるし、なによりも軽い。直前まで修正できるというメリットはなくなるが、どうしてもという人は CD を焼けるノート PC を持ってきて作業すれば良い。

そんな日がくるまで、私は OHP で発表することになるだろう。