現ガイナックス統合本部長による会社の盛衰記、といったらいいのかな。
ガイナックスに対しては多少は好意的であるものの、それほどファンなわけではない。エヴァンゲリオンは TV は観たけれど、映画は観ていない。他にガイナックス作品で観たことがあるのは『王立宇宙群 オネアミスの翼』『トップをねらえ』『ふしぎの海のナディア』ぐらい（『ナディア』は半分ぐらいか）。しかも、ガイナックスと知って観ていたのは『ナディア』以降。
ガイナックスに関する知識がその程度なのになんでこれを買ったかというと、著者の武田さんが、私の好きな作家、菅浩江さんの夫だから。単にそれだけ。
でも、ガイナックスの成り立ちなどはやはり面白かった。学生の横のつながりがこういう風にうまく発展することがあるんだ、というのが新鮮だった。たいがい、学生時代の横とのつながりは一時的なものだと思っていたから。
それから、成功だけではなく、失敗とか、人が離れていくこととか、そういうこともきちんと書いているのは好感が持てた。もちろん、多少主観的だったり、都合の悪いところは書いていないのかもしれないけど。
そういう表記はしていなかったけれど、他のベンチャー企業もこういうものなんだろうな、と想像した。そうか、ガイナックスはベンチャー企業だったんだ、といまさらながら気がついた。