うわー、こんな展開になるとは。
はじめのうちは、ドタバタ SF っぽい感じだった。登場人物の性格もそんな感じで描かれていたような感じだったし。しかし、エピソードを重ねるうちにだんだん謎が増えてきて、シリアス味を帯びてきた。
まあ、それでもある程度は、こうなるのかな、という大雑把な方向性は予想していた。しかし、全くその予想が裏切られた。しかもいい方向で。なんというか、作者の力を過小評価していたんだな、きっと。
もっとも、あとがきを読むと編集者の力も大きかったようだ。小説の世界では編集者って、音楽で言うプロデューサーなんですよね。できれば、小説の世界でもぜひ編集者の名前もクレジットしてもらいたいもの（もちろん、あとがきの謝辞で出てくる場合も多いのだけれど）。
おそらく、限界があるからそうしたのだと思うのだけれど、各エピソードが一つの文化・文明の発展に焦点を当てているだけなのがちょっと現実味がないかな、と感じた。多くの場合、それぞれの時代でいろんな多くの問題を抱えているはず。それがあまり絡んでこなかったのはやはり短くまとめるのが難しくなってしまうからだろうか。