ワーキング・プアと宗教、がテーマかな？働けど働けど、はアメリカにも存在するんだな、と。なんとなく、だけど、これまでアメリカにはホームレスの問題はあっても、ワーキング・プアはほとんどないものだと思っていた。つまり就職してしまえば、最低賃金は比較的高めで、ある程度の暮らしはできるのだろう、と。しかし、アメリカはやはり競争社会。そんなことはないのね。もちろん、フィクションだから、強調して描かれているのだろうけれど。
それに加え、宗教の問題もやはり深い。避妊、中絶に関して、ここまで宗教が深く影響が浸透しているということに驚く。ただ、一概にこれば良い、悪い、とはいえない。難しい問題だと思う。これに関しては、以前にこのシリーズでメインのテーマになったことがある。
しかし、ヴィクは相変わらず健在だ。むしろ、前作がおとなしかったのではないかと思えるくらい、今回はムチャしまくりだ。ほんとに良く生きていられるな。もうすぐ年齢が次の大台に届く頃ではないかと思うのだけれど、若いなぁ。ただ、昔に比べて、人に対して短絡的に対応することはかなり減った。言いたいことをぐっと飲み込むようになった。
恋人モレルのそばに、モレルの友人、マーシナが出てきて、なにやら面白いことに。それでも、ヴィクの恋人としては、長く持っているほう、かな？2 人の関係は進展はしているものの、相変わらず綱渡り状態。お互い、相手が危険な目に合うことに、かなり心を痛めている。2 人の関係は今後どうなるだろう。
今回も事件は解決したものの、ちょっといつもの感じではなくて、すっきりしない。本当にこの企業は、懲りたのだろうか、と思わせる。もしかして、また問題を起こすのかも。
ところで、今回は、2 度も登山家の田部井淳子（ジュンコ・タベイ）さんの名前が出てきた。世界に名の知られていることを改めて知った。