これまで何度か地震学会秋季大会の予稿を LaTeXで書いてきましたが、レイアウトの調整が面倒なので、つねづねスタイル・ファイルが欲しいと思ってました。ということで、ちょっと作ってみました。
今回初めてスタイル・ファイルというものを作ったので、バグが潜んでいる可能性が大いにあります。被害があっても責任は負いませんので、すべて自己責任において利用してください。
『pLaTeX2ε for Windows Another Manual Vol.0 Upgrade Kit』（乙部厳己・江口庄英 著、ソフトバング 刊）をインストールした Windows ME マシンで作成し、動作確認をしました。しかし、他の環境では動作確認をしていません。
フォントの指定に LaTeX2εの命令を使っています。LaTeX2.09 では、フォント指定部分の変更が必要です（\gtfamily を \gt に、\sffamily を \sf に）。ただし \gt\sf とやっても、\gtfamily\sffamily のように、和文・欧文が同時にゴチック・サンセリフに変化することはないのでご注意ください（LaTeX2.09 と LaTeX2εとではフォントの扱いが異なるため）。
スタイル・ファイル中では日本語は一切使っていないので UNIX 等で使うときでも文字コードの変換は必要ありません。ただし、改行コードの変換は必要かもしれません。
プリンタによって印字範囲が異なるので、適当に余白（\oddsidemargin、\topmargin）の調整をしてください。
アーカイブに含まれる説明書（内容はこの文章と同じ）自体がサンプルになっているので、そのソース ssjman.tex を参考にしてください。
コンパイル（タイプセット）をする際には、 ssjabst.sty をソース・ファイルと同じディレクトリに置くか、jarticle.cls などがあるディレクトリと同じところに置いてください。
スタイル・ファイル中の \makebox を \framebox に変更すると、タイトルを囲む枠線が出力されます。枠内に文字が収まっているかどうかが確認できます。
タイトルのスペースを講演番号用の余白の下からとっているので、日本語タイトル用のスペースの高さ（縦の幅）が 2cm しかとれませんでした。余白の右隣からタイトルを始めようと思ったのですが、うまく中央寄せにすることができなかったので、あきらめました。
英語のみの予稿の場合は、日本語タイトルの部分がいりません。英語タイトルのみを出力する \printtitlee を別途用意しているので \printtitle の代わりに使ってください。
著作権は放棄しません。改変や配布は自由です。
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小林 励司
E-mail : reijikan-kanshu@hotmail.co.jp