零時館
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小川一水 著
ソノラマ文庫
復讐、というのは、負の連鎖だ。しかし、そういうことが言われ始めたのは、おそらく最近のことではないか。実際、江戸時代には仇討ちが合法的にできたとも聞くし。そういう意味では、この小説はまだそういうことを知らない中高生には良いかもしれない。でも、私としては少し物足りなく感じてしまう。まあ、ターゲットの読者ではなかった、というだけだろう。
日本では、復讐が否定的に捉えられるようになってきているけれど、海外ではまだまだのところも多そうだ。だから、この物語はそういったところの暗喩とも言える。このように、復讐を否定するようなフィクションがどんどん海外に広まると良いのだけれど。
(2010/07/13 読了)
E-mail : reijikan-kanshu@hotmail.co.jp
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